学校机が狭い問題を解決! 創業40周年記念プロジェクトで机拡張具【aide(エイド)】を開発
~GIGAスクール構想を推し進める環境づくり~
システム・アルファ株式会社※1(以下、システム・アルファ)は、学校机の拡張具、「aide」(読み方:エイド)の試作品を完成させました。
開発にあたり、群馬県立沼田女子高等学校(以下、沼田女子高)の有志生徒とアイデアを出し合い、都内のデザイン事務所、ジーク株式会社※2(以下、ジーク)が設計・製作を行いました。
2022年11月16日には贈呈式を沼田女子高で開催し、完成した試作品15台を寄贈しました。
開発背景
2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大により公立学校におけるGIGAスクール構想(児童生徒に1人1台の端末の配布と高速ネットワーク設備対応のほか、教育のICT化を進める国の取組み)は前倒しで整備され、各学校ではICT機器を授業や行事で活用するフェーズに入っています。県立高校でも同構想を進めた群馬県において、システム・アルファは無線環境の導入やサポートデスクの設置など、県立学校のICT推進の一旦を担っています。一方で、学校現場では「教科書とノートを開くと、端末を設置するスペースの確保が難しい」といった、学校机の狭さを起因とする物理的な課題の声が多数聞こえています。そこで、生徒が勉強に取り組みやすい環境づくりと、学びのスタイル変容を実現すべくシステム・アルファでは「教室DX(Desk Transformation)プロジェクト」を立ち上げ、学校机拡張具の開発に踏み切りました。なお、このプロジェクトはシステム・アルファの創業40周年記念プロジェクトとなっており、メンバーは有志社員で構成されています。
主にシステムインテグレーションを事業とするシステム・アルファにとって、このような什器類の開発は初の試みとなります。まず必要となったのが、実際に机を利用する生徒の意見です。そこで従前より関わりを持つ沼田女子高に協力を依頼しました。主体性、想像力、チャレンジ精神、コミュニケーション能力を2022年グランドデザインに掲げる同校は、昨年創立100周年を迎え、周年記念プロジェクトを成功裏に収めるなど、意欲が高い生徒が集まっています。生徒とシステム・アルファ社員で何度も打合せを重ね、リアルな現場の声をデザインに反映させました。そして、最終的にはジークに見映えと機能性を考慮した設計及び製作を依頼し、本年11月、ついに試作品を完成させました。
製品名について
製品名は沼田女子高生から募集し、多くのユニークなアイデアの中から、どうしたら愛着をもって使ってもらえるだろうか、と協議を重ねた結果、「aide」(読み方:エイド)となりました。名称の由来は、英単語のaide=補佐官、アシスタントと、「add into desk」の頭文字です。机に取り付けて簡単に使用できることに加えて、勉強しやすい環境づくりをサポートしてくれる相棒という意味が込められています。
今後の展開
商品化を目指し、引き続き沼田女子高、ジークのご協力のもと、さらなる製品の改良やマーケティングを進める予定です。完成したらまずは県内の小中学校、高等学校を中心に導入を提案し、GIGAスクール構想を環境面からもサポートしていきたいと考えています。
担当者コメント
◇教室DXプロジェクト リーダー 稲村啓吾
沼田女子高校様と取り組んできた本プロジェクトがようやく製品として形になり喜びもひとしおです。生徒の皆さんが自由な発想と使用者としての目線から生み出したアイデアを、多分に盛り込んだ価値あるデザインになりました。実際に教室で使用してもらい、意見をデザインに還元していく予定です。今後も製品の改良を続けるとともに、生徒の皆さんと商品化に向けてマーケティングの側面を重視し、取り組みを継続します。ご支援、ご協力いただいた皆様、今後ともお力添えのほど宜しくお願い申し上げます。
◇群馬県立沼田女子高等学校 生徒代表 阿左見優奈
ついに試作品が完成し言葉では表せないほど嬉しい気持ちでいっぱいです。デザイン案を発表し合うところから始まり、どういった場面でどのような問題が生じるのか、どのように改善していけばいいのか、全員で意見を出し合いながら様々な提案がなされました。机に馴染むように木材を使用し、小学生から高校生まで、またその先までも幅広く、長く使用できるように考慮もしました。長い道のりでしたが、達成することが出来たのは、プロジェクトに携わって頂いたみなさんのおかげです。本当にありがとうございました。
◇ジーク株式会社 デザイン室 阿久津星羅
新型コロナウイルス感染症の拡大をきっかけに、急速に進んだデジタル化、学校教育の形の変化の中で、学校机の使い方にも多様性が生まれました。そんな多様性に対応した機能と、小中学生・高校生の使用時の安全性と設置のしやすさを考慮した製品開発は、私たちジークとしても新鮮なプロジェクトで、試行錯誤の中にも面白さと意義深さを感じながら、取り組んできました。沼田女子高生の皆さんと、システム・アルファの方々、これほど近い距離感で現場の声、活発な意見を聞きながら、ものづくりをしたからこその成果物として、今回の試作品をお納めしました。今後も、ものづくりの観点からサポートさせて頂きます。
会社概要
- ※1
- 会社名:システム・アルファ株式会社
- 本社所在地:〒371-0847 群馬県前橋市大友町2-23-5
- 代表者:代表取締役 廣山 悟
- 創業:昭和56年9月3日
- 事業内容:システムインテグレーション、ネットワークエンジニアリング、ドコモショップ運営など
- HP:https://www.system-alpha.co.jp/
- ※2
- 会社名:ジーク株式会社
- 本店所在地:〒601-8317 京都市南区吉祥院新田弐ノ段町 33
- 東京店所在地:〒135-0015 東京都江東区千石1丁目5-36
- 代表者:代表取締役社長 湯淺圭一
- 事業内容:商業空間・展示空間の構成・設計・施工
- HP:https://zycc.jp/
本件に関するお問合せ先
システム・アルファ株式会社 第2ソリューション部
担当:稲村 啓吾(いなむら けいご)
電話:027-255-3900
メール:k-inamura@system-alpha.co.jp